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2023年5月、台湾の離島、澎湖で開催された花火大会、澎湖国際花火節を観賞してきました。往復でエバー(長栄)航空グループのユニー(立栄)航空に乗り、特に復路では非常口座席にアサインされたので、その模様をお伝えします。
【台北松山→澎湖馬公】
今回搭乗したのは日曜日の午前9時10分発の便で、A320型機。ほぼ満席でした。
台湾の国内線はATR72型機が主に利用されていますが、ユニー航空の金門線や澎湖線ではエバー航空との共用機材であるA320が利用の多い時間帯などに運用されています。
このような機材繰りはマンダリン航空も同様で、タイガーエア台湾機による機材の大型化が行われています。
国際線や両岸直行便にも使用されるのでビジネスクラスもありますが、現在国内線では特別な事情がない限り利用できません。
エコノミーは3ー3の座席配列。1時間も乗らないので、特段窮屈や座り心地の悪さを感じることはないでしょう。
スポットから離れた機体は放置されたファーイースタン航空MD型機を横目に離陸。というかこの機体はいつまでここに留め置かれるんでしょうか。機齢も30年近くで、今更売却もできなさそうですし、ここで解体する運命なのかもしれません。
台北ー澎湖線の飛行時間は時刻表通りだと50分。なので実際に空を飛んでいる時間はさらに短いことになります。それでも台中上空に差し掛かるかどうかのタイミングでドリンクのサービスが行われます。
タイトな飛行時間ながら、ドリンクは選択が可能。CAさんが「水、緑茶、オレンジジュースがあります」と言ってきたので緑茶をチョイス。
本当は松山空港でサンドイッチを買っていたので、できればコーヒーを飲みたかったのですが、選択肢になければここはグッと我慢。
ただ、ここで事件発生。
後ろの席の乗客「コーヒーはないの?」
CA「あります」
あるんかい!!!!!!!
短距離路線ではいかにドリンクサービスを短時間で終わらせるかという課題は大きいと思いますが、なんとなく残念。てかそんなに大変なら、タイガーエア台湾みたいに紙パックのジュース配ってくれるだけでもええんやで。
↓紙パックのジュースを配ってくれるタイガーエア台湾の国内線搭乗記はこちら
ドリンクが配り終わると直ぐさま回収作業を開始。以前乗ったユニー航空の台北ー金門線と比べても全く余裕のない忙しさがひしひしと伝わってきます。
↓サービスに余裕が感じられるユニー航空台北ー金門線の搭乗記はこちら
回収作業が終わって間も無く着陸態勢に入り、ベルトのサインが点灯。右手に澎湖の島々が見えると、機体は再び大きく右旋回して着陸。定刻通り、澎湖馬公空港に到着しました。
【澎湖国際花火節とは】
ちなみにこの澎湖国際花火節は、2002年澎湖沖で起きた台北発香港行きのチャイナエアライン611便墜落事故の影響で航空機の利用が低迷し、澎湖の観光産業が大打撃を受けたことから、観光振興のカンフル剤として始まったものです。近年は閑散期となる4月中旬から6月下旬まで、毎週月曜日と木曜日に馬公市の海岸で行われます(一部離島での実施もあり)。
今年はウォルトディズニーカンパニー設立100周年を記念したコラボが行われ、ドローンショーと組み合わせて30分間のパフォーマンスが行われました。ちなみに花火打ち上げ前にも会場に設置されたステージで毎回違った歌手などによるライブなどがある他、会場近くには別途特設の物販会場などもあり、花火以外にも楽しめる工夫が凝らされています。
ただ、今年は強風や雨により、ドローンショーが中止になったこともあったようなので、見られるかどうかは運次第。それと地元の人の話では、月曜日と木曜日には違う内容のドローンショーが実施されたそうです。
海水浴場を会場にしているので、鑑賞ができる空間は非常に広く、打ち上げ30分前に行ってもおしくらまんじゅうという感じではなく、ゆったりと見られたのが良かったですよ。
【澎湖馬公→台北松山】
復路は午後8時20分発の便。機材はやはりA320型機。で、今回は搭乗手続きの際にGSさんに「非常口座席にしても良いですか?」と言われ、断る理由はないので食い気味で了承。ちなみに僕は外国人であるわけですが「中国語か英語はわかりますか?」などと質問されることはありませんでした。
さて、馬公空港というか、台湾の離島ならではの楽しみと言えば、免税店での買い物ができること。国内線に乗るだけですが免税が適用になるんです。台湾在住者としては嬉しい限り。お酒か香水を買おうか迷い、香水を購入しました。
そして搭乗の時間。金門便もそうですが、観光客が多いと機内持ち込み手荷物がやたらと多く、座席上の荷物棚がすぐ埋まります。前の座席の下に荷物が置けない非常口座席は注意が必要ですね。
離陸前にCAさんから何か言われるかなと思っていたものの、通路を挟んで反対側の乗客にはシートポケットの中のマニュアルを読むようにお達しがあった一方で、僕らの席はスルー。多分僕が既にマニュアルを手にしてたからかもしれないんですが。
いつもはあらかじめ座席指定をしてしまうので、なかなか非常口座席に座ることがなく、貴重な機会ということでまじまじと非常口を観察しました。
太陽が沈んだ後の台湾本島への便は、みなさん遊び疲れているせいかとても静か。ドリンクサービスが始まっても、そのまま寝ている人が多いようでした。
今回は「何を飲まれますか?」と聞かれたので「コーヒーありますか?」と聞き返したところ、やはり「あります」との回答。
しかしコーヒーを入れる際、どうやら入れ過ぎたようで、半分をポットに戻した上で「入れ過ぎちゃいました(テヘペロ)」と手渡されました。なみなみに入れてくれてもええんやで?
夕刻の松山空港は混雑で着陸が遅れることもあるようですが、午後9時着の便だと上空での待機もなくスムーズに到着。それでも直前に金門からの便が到着したばかりで荷物受け取り場がかなり混雑しており、20分くらい待つことになりました。これも運なのかもしれません。
とはいえ、台北から1時間以内で行けてしまう澎湖。羽田からなら松山でトランジットも可能ですし、時間だけ見れば高雄までより早く行けてしまうんですよね。澎湖が「近くて近い」場所であることを再認識してきました。
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