BRT、それはBus Rapid Transitの略称。速達性、定時性、輸送能力に優れた交通システムのことです。日本でも複数の導入例がありますが、台湾第2の都市である台中でもかつて、BRTが整備されていた時期があります。
▶︎BRT,是Bus Rapid Transit的簡稱。也就是以快速,準時,高運量為特色的大眾運輸系統。過去台中市也曾引進這套系統試圖改善交通壅塞問題。

介風見聞録にお越しいただき、ありがとうございます。介(すけ)です。
残念ながらさまざまな問題が重なり、開業後短期間で廃止されてしまうのですが、台湾で初めて導入された連接バスはBRT廃止後も幹線バスに転用されて運用が続けられていました。
ただ、報道によれば、契約の終了により、2026年10月までにこれらの連接バスは順次廃車されることが決定。最後の勇姿を記録をしておく必要があると思い、今回、台中を訪問するとともに、今も残るBRTの痕跡を探してきました。
▶︎歡迎來到「介風見聞錄」部落格。我是介。
很可惜,當時問題重重,BRT最後在短短一年就宣告廢止。但當年台灣首度引進的雙節巴士,BRT廢止後仍持續投入在幹線公車路線營運。
不過根據報導,隨著各雙節巴士簽約陸續到期,預計在2026年10月前所有的車輛都陸續退役。
我覺得,既然這些雙節巴士走入歷史,有必要紀錄它們的最後身影,因此這次特別造訪台中,也順便尋找現在仍然保留的BRT痕跡。
台中BRTとは/什麼是台中BRT?

台中BRTブルーラインの開業は2014年7月28日。台中市を東西に走る動脈である台湾大道のうち、台中駅と静宜大学の間を結びました。営業距離は約17.2キロ。
当時の台湾では台湾高速鉄道や高雄メトロの赤字経営が問題視され、軌道交通の整備に対する世論の目が厳しくなっていた時期。いかに建設費や運用コストを抑えつつ、大量輸送システムを実現するかの検討を重ねて、台中市が導入を決めたのがBRTだったのでした。
ブルーラインの他、複数の路線を整備する予定だったとされています。
途中のバス停では沿線各地へのフィーダーバスへの乗り換えができるという仕組みが作られていました。
開業前のニュースでは、連接バスの導入以外に、バス専用レーンの整備、運転指令所の設置、バス優先システムや各バス停での車外改札などを採用し、鉄道に準じたサービスが開始されることをしきりにアピールしていた記憶があります。
ただ、バスレーン設置工事に伴う交通渋滞悪化、バス路線再編による不満、施設やシステムが未完成の状態での開業、優先信号システムや運行指令センターが機能しなかったことによる速達化の失敗(当初は全区間を40分で運行し、従来よりも20分所要時間を短縮する予定だった)、フィーダーバスとの接続の悪さなど、当初の期待と現実の差異などから評判は決して宜しいものではなく、結局開業後1年も経たない2015年7月8日に廃止。運行路線やバス停を見直し、運賃徴収制度も他の市内路線バスと同様と合わせた幹線バスへの転換が図られ、今に至ります。
▶︎台中BRT藍線啟用於2014年7月28日。連結台中車站至靜宜大學之間,基本上沿著橫貫台中市區的台灣大道行駛。全程距離大約17.2公里。
當時的台灣,台灣高鐵與高雄捷運的虧損經營成為社會關注的問題,民眾對於興建軌道運輸系統的態度也變得更加嚴格。在這樣的背景下,台中市政府經過多方討論與評估,如何在降低建設成本與營運成本的同時,實現大眾運輸系統,最終導入的方案便是BRT。
據稱,除了藍線之外,當時也曾規劃興建多條BRT路線。
在中途車站可轉乘前往沿線各地的支線公車。
根據通車前的報導,當時營運單位強力宣導,BRT系統除了採用雙節巴士之外,設置專用道,建置行控中心,導入優先號誌以及採用站外收費等措施,提供「類捷運」的先進大眾運輸服務。
然而,實際啟用後卻問題不斷。設置專用道後一般車道數量減少,反而讓交通壅塞更加嚴重,調整既有公車路線也引起民眾不滿。此外,由於在部分設施和系統未完工的情況下啟用,優先號誌與行控中心都無法充分發揮原本的功能,因此高速化的效果相當有限(當初BRT原本規劃比一般公車縮短20分鐘的行車時間全程約40分鍾)。連結支線公車轉乘情形也不理想等問題。
由於實際營運情形與當初的期待落差太大,BRT的負面評價也越來越多。最後在2015年7月8日,台中市政府決定重新調整路線和停靠站,收費方式也恢復為原本的車上收費,BRT藍線正式轉型為幹線公車,並營運至今。
▼詳細については、台中B2月台氏の「台中BRTと走る 公共交通の行先」(日本語)をご参照ください。
▼有關台中BRT的詳細介紹,請參考台中B2月台先生的「台中BRTと走る 公共交通の行先」(日語)。
【介風読書感想文】
— 介風見聞錄 (@kai2gaai3) 2026年2月13日
「台中BRTと走る 公共交通の行先」台中2B月台(@rail02000 )著
短命に終わった台中BRTの顛末とそのシステムを詳しく解説。著者が「未熟児」と評すように、選挙に合わせ見切り発車で運用を開始したことが失敗の要因だった気がする。日本人にとっても参考になる本だと思う。 pic.twitter.com/SaldnKfQot
BRTに乗った思い出/搭乘BRT的回憶

僕は1度だけBRTに乗ることができました。ただ、残っているのは、夕方のラッシュ時間帯に統聯客運の中港バスステーションから台中駅方面へのバスに乗ろうとしたところ、約10分待って2台が一緒に到着。バスレーンが途切れる陸橋で渋滞に巻き込まれた他、その後ほとんど全ての交差点で長時間信号待ちをするなど、「混んでる」、「遅い」というネガティブな印象だけです。
BRTはラッシュ時にこそ速達性の真価が発揮されると思っていたのですが、期待をしっかりと裏切られました。
▶︎我這輩子只有搭過一次台中BRT。當時傍晚原本想從統聯中港轉運站到台中車站方向,等了大約10分鐘才有兩輛巴士一起進站。到了取消專用道的陸橋路段,因為塞車嚴重,車子動彈不得。後來似乎每個路口都要等很久的紅燈。最後留給我的BRT印象就只剩下「擁擠」、「較慢」這些負面印象。
當初我認為BRT的功能應該在尖峰時段才能真正發揮效益,沒想到實際搭乘後,反而與我的期待有很大的落差。
バスレーンとバス停の今/現在的專用道和公車站



では、ここからBRTの遺構を探していきます。一番分かりやすいのは、専用道とバス停の構造物です。
BRTの廃止により、専用レーンは他の市内バスの通行も可能になった他、自動改札機、ホームドアの運用も終了したものの、イルカをイメージしたらしい独特のデザインの専用バス停はほとんどが現在も残っています。
使われなくなった自動改札機や乗車券販売機は、ごく最近までほこりをかぶったまま放置されていましたが、現在は撤去済みです。
▶︎接下來我們觀察一下,BRT的痕跡。
具有代表性的應該是專用道和站房吧。BRT廢止後,一般市區公車也可以行駛原本的BRT專用道。閘門、月台門也隨之停止使用。如今還保留著的,主要就是帶有海豚意象的白色公車站體。
當年留在月台上的閘門與售票機,長期以來都積滿灰塵,閒置不用,直到最近才完成拆除。

バス1台分だけのホームドアが動かない柵として機能していました。2台分の長さはなく、開口部も大きいので、どの程度安全性が確保されているのか、よく分かりません。
BRTブルーラインだった路線は廃止後、幹線バスと呼ばれる複数の300番代の路線に再編され、台中駅ー静宜大学間ではとりあえずこの300番代のバスに乗れば移動可能になっています。
▶︎至於原本的月台門遺構,現在則成為靜態柵欄,繼續留在月台上。柵欄長度僅有一輛公車之長,開口部也大,不知道確保安全的實際效果有多少。
BRT藍線後來重新調整為幾條以「3」開頭的幹線公車路線,現在從台中車站到靜宜大學之間,只要搭任何一班以3開頭的公車,都可以抵達目的地。

バス停にはバス接近表示が設置されていたものの、路線が多く、何だかよく分かりづらい。この点ではBRTとして一本にまとめていた方が便利だと思いました。
現在のバスレーンの運用としては台北市内のバスレーンと大体似たような感じです。台中は観光スポットや主要な施設がとりあえず台湾大道沿いに点在しており、移動需要も非常に大きいのでBRTが生かされる環境はあったのではないかなと思います。
▶︎月台上設有公車動態顯示系統,不過現在路線種類繁多,相當複雜。實際上反而不太容易辨識,從這一點來看,整合成一條路線的BRT確實方便許多。
乍看之下,現在的專用道使用情形與台北市區的公車專用道沒有太大的差別。不過台中的觀光景點和主要公共設施,大多集中在台灣大道沿線。沿線運輸需求也相當不少。因此,如果當初能把相關配套完整建置起來,台灣大道其實相當有條件讓BRT發揮真正效益吧。

大容量の連接バス/大容量的雙節巴士

台中BRTの象徴とされていたのがこの連接バス。
普通のバスと混在して運用されています。
訪問したのは月曜日の正午前後だったのですが、バスは最長でも5分も待たない大量の本数が運行され、乗客も一定数の利用がありました。
台中駅のバスターミナルで観察してみると、当たり前かも知れませんが、連接バスは圧倒的な容量があり、ホームに滞留していた多くの乗客が瞬く間に乗り込んでいきました。
台湾で連接バスが運行されているのは、昔も今も台中BRTだけ。他の都市で全く普及しなかったのは残念なところ。後続車両も普通の大きさのEVバスで、10月で台湾から連接バスは過去のものになってしまう予定です。
▶︎目前的幹線公車除了雙節巴士之外,一般公車車輛一起營運。
這次拜訪台中的時間是星期一的下午。幹線公車班次卻相當密集,最久不到五分鐘就有一班。而且幾乎每班車都有不少乘客搭乘。
在台中車站觀察時,發現雙節巴士的載客量相當多,原本停留在月台上的許多乘客,巴士一進站後,很快就全部上車了。
現在台灣營運雙節巴士的地方只有台中。很可惜,這種車型後來並沒有其他台灣城市普及。未來取代雙節巴士的車輛,同樣會是一般的電動公車。預計10月以後,台灣的雙節巴士將暫時走入歷史。



さて、肝心の車内ですが、前扉から中扉までは優先席プラス車いすスペースで、中扉から後部にかけては二人掛けの座席が並んでいます。
座席数は34席。120人が乗れる設計。
座席は2010年代以降の台湾の路線バスで多い薄く、硬いシート。長距離利用だとお尻が痛くなりそうですが、嫌いではないです。足元の空間は非常にゆったりとしていました。
▶︎車廂內設備方面,前車門到中車門之間設有優先座位和輪椅停放區。中車門到車尾則以雙人座椅為主。
全車共有34個座位,最多可載運120名乘客。
座椅是2010年代以後的台灣公車常見的款式,又薄又硬。坐久了可能會覺得屁股有點痛。但我個人並不討厭這種座椅。腳邊空間倒是相當寬敞。


こうやって改めてBRTのハード面を振り返って見ると、台中BRTが劣っていたということは全くなく、むしろ将来的に大きく発展する可能性は十分にあったと思います。
当初計画されていたメリットが十分に活かせず、廃止になってしまったのは本当に残念です。
▶︎如此仔細觀察BRT的硬體設施,就會發現台中BRT的整體設施毫無遜色。反而讓人覺得當時具有發展的潛力。
當初規劃的BRT各項優勢尚未發揮之前,就面臨廢止,實在讓人覺得相當可惜。




短命に終わった台中BRTですが、将来的にはほぼ同じルートで台中メトロブルーラインが建設される予定になっています。今後、台中の交通網は大きく変化することが予想されます。このBRTの遺構もいつまで見られるかわからず、いつかBRTが走っていたという事実が忘れられる時が来るかも知れません。
台中BRTの問題を見ていると、新潟BRTの失敗とも似ているような印象を強く受けます。台中の経験から教訓をくみ取り、今後の交通政策に生かされることを強く望みます。また、将来的に台湾でより使いやすい公共交通機関が整備されることを期待します。
それでは、また次の旅でお会いできると嬉しいです。ごきげんよう。
▶︎台中BRT的營運時間相當短暫,不過未來台中捷運藍線也將沿著與BRT相同的路廊興建。因此台中交通網路即將出現相當大的變化。
這次介紹的BRT遺構也不知道保留到什麼時候。或許再過一段時間,會有越來越多人不知道台中曾有過BRT。
我覺得台中BRT所面臨的問題,與日本新潟BRT的情況相當類似。希望政府能從台中的失敗經驗中吸取教訓,並將這些經驗活用在未來其他交通政策的推動上。期待未來在台灣出現更完善的交通工具。
那麼,我們下一趟旅行再見囉。再會。
▼介風見聞録、X(旧ツイッター)やっています。登録していただけると嬉しいです。
▼歡迎追蹤「介風見聞錄」instagram。也歡迎留言私訊。
https://www.instagram.com/kai2gaai3/
▼はてなブログの★もつけていただけると、はげみになります。よろしくお願いします。





















































































































































先日X(旧ツイッター)のタイムラインを眺めていたら、「日本・台湾にとっておキャセイの魅力ってなんだろう」というフォロワーさんの呟きを拝見しました。確かにそう言われると、台湾在住である僕が台湾系航空会社ではなく、あえてキャセイを選んで乗っていることを不思議に思う方がいらっしゃるのは至極当然な気がします。なのでこの機会に、台湾に暮らしていながら、なぜキャセイにこだわって乗るのかを、改めて整理してみました。




ここまでキャセイ好きとしてキャセイの台湾でのメリットや魅力を書き連ねたわけですが、将来的な展望は正直言って不透明です。






















