介風見聞錄

台北に暮らす「介(すけ)」のあることないこと。

台湾国産のコロナワクチン「高端疫苗」を打ちました

介風見聞録にお越しいただき、有り難うございます。介(すけ)です。

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大変ご無沙汰しております。実は僕の使っているMacBook Airが旧型タイプなのと容量不足により、最新のosに更新できず、はてなブログにアクセスできない状況になっておりまして、更新が滞っておりました。

このたび、台湾の国産新型コロナウイルスワクチン「高端疫苗」を23日午前に接種してきましたので、そのご報告を携帯経由で書こうと思います。

【台湾のコロナ流行前後の生活】

ご存知の通り、今年4月末まで台湾はコロナの国内感染者がいなかったため、早急にワクチンを打つ必要など考えたことはありませんでした。呑気に5月中旬には友人と温泉旅行に行こうと計画していたくらいで、ワクチンは「秋くらいには接種できるだろう」と悠長に思っていました。

ところが、4月に国内患者が発生した際、そのうちの1人が僕と会社の同僚が食事をしたレストランに立ち寄っていた事実が判明し、自主健康管理を実施することに。2週間以内に入っていた友人との食事や遊びの予定は全てキャンセル。自宅と会社を毎日単純往復する生活が始まりました。

結局、僕や同僚の体に異常が現れることはなかったものの、5月中旬になり感染は一気に拡大。僕が住んでいる台北市文山区も、台北市では万華区に続いて感染者が多い自治体として報じられるなど、緊張感が高まりました。温泉旅行ももれなく中止に。

同月下旬には警戒レベルが第3級に引き上げられる可能性が濃厚となったため、スーパーに駆け込み、冷凍食品やインスタントラーメン、パンを確保しに行きました。僕の部屋にはキッチンがなく、調理器具が大同電鍋とポットしかなかったのですが、友人がいらなくなった電気調理器を譲ってくれることになり、カレーの食材も購入しました。

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仕事は全面リモートワークになるかと思いきや、当時していた仕事は出版物を取り扱っていたため、どうしても実物を扱わなければならない事情から、チームを2つに分け、交代で会社勤務と自宅勤務を分けた勤務体系が始まりました。とはいえ、会社に出入りしている外部の人に感染者が出たり、コロナが近くまで迫っている恐怖を感じずにはいられませんでした。

とはいうものの、台湾では感染が広がる前にワクチンの自費接種が始まり、僕の友人にも接種受けた人がいました。公費になってからは、過去に大きな怪我や病気で手術した経験、原住⺠などの身分、職業などの理由で続々と接種が増加。日本や米国、リトアニアなどの支援もあり、徐々にではありますが、接種対象が広がっていたのは、一種の安心につながりました。台湾の感染状況も7月中旬以降落ち着いてきて、感染の恐怖に怯えながら暮らすということもなく、精神衛生面で非常に良かったと思います。

で、7月中旬には公費接種の意向調査が行われ、7月末には希望するワクチンの種類に国産ワクチンが選択可能となり、8月16日に国産の高端ワクチンの予約が可能となったため、30分携帯電話と格闘して枠を獲得。接種となりました。

【待ちに待ったワクチン接種】

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接種会場に選んだのは、文山区の景美医院。比較的規模の小さい病院で、最近まで存在すら知らなかったのですが、健康診断で訪れた時、とてもアットホームで気に入ったので、ここを選びました。

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で、面白かったのは接種会場が騎楼だったこと。亭仔脚とも呼ばれる、建物の1階部分が奥に引っ込んでいて、屋根のある通路になっているアレです。接種は立ったまま。その横を普通に通行人が歩くすごい環境。でも、それも台湾らしくて良かったです。
受付で健康保険カードを提出して、予診票を記入、予診は「多喝水(たくさん水を飲んでね)」と風邪をひいた時のお決まりの言葉を言われただけで、そのまま接種へ。

高端ワクチンは1回使いきりタイプなのですね。全く痛みはありませんでした。

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別の会場で接種をした友人らは、医療スタッフと談笑したり、写真を撮ったり、和気藹々とした ムードもあったのですが、こちらでは次から次へとくる接種希望者をスムーズに接種させることを最優先にしているからか、全く無駄なく、まさに「流れるように」テキパキと作業が進み、15 分の経過観察を含めてわずか25分で病院を後にしました。 ちなみに高端ワクチンの2回目の接種は28日後、台湾で接種が進むアストラゼネカ製やモデルナ製 に比べて圧倒的に短く、僕より先にアストラゼネカ製を接種した同僚は、2回目を打つのは僕よりも後ということになっていて、効率が良いのは高端と言えます。

【接種後の経過観察】
摂取の際に渡された注意事項の欄には接種した部位に痛みや腫れが生じ、まれにかゆみ、寒気、発疹、鼻腔炎、喉の痛み、動悸などが見られ、ごくまれに顔面神経麻痺や眼圧が上昇するケースがあるということが書かれていました。

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で、以下、僕の接種後の状況を記しておきます。
当たり前ですが、個人の感想です。


23日10:10 左腕にワクチン接種。

23日10:20 直後の経過観察の時に左首筋のリンパがしびれるような若干の違和感を覚えたもののすぐになくなる。

23日11:00 スクーターで信義区の一蘭まで行って昼食。替え玉も頼む。(運転と食欲に支障なし)

23日14:00 自宅近くのカフェでこのブログを書く。左腕、肩、左首筋に筋肉痛のような痛みを感じる。とはいえ、四十肩のような腕が上がらなくなるような状況はない。

23日15:30 腕を上げようとすると、接種部位に軽い痛みを感じ、腕全体も筋肉痛のような鈍い痛みがある。腕を上げなければ全く違和感はない。そしてなぜか右腕も触ると筋肉痛のような鈍い痛みを感じる。

23日18:00 顔が若干痺れるような違和感を感じる。歯医者で麻酔をかけたような感じ。食欲は依然としてあり、テイクアウトのお寿司を食べる。アクエリアスがいつもより美味しく感じる。

23日19:30 両腕が筋肉痛のような状態が続く。

 

【以下、24日の追記】

 

24日9:30 両腕の筋肉痛は残っているものの、ほぼ生活に支障なし。起き抜けの体温は35.9度。

 

僕と同じ23日にワクチンを接種した友人らの話をまとめると、腕の痛みすら感じない人が複数おり、ましてや僕のように顔に痺れを感じる人はいなかったようです。

僕は当日、2日目含め、生活に支障がないレベルでしたが、それでも、割と副作用が出た方といえるかもしれません。

ただ、変化し続けるウイルスに対してどれだけ効果があり、それがどれだけ持続するか未知数。そして、世界で導入が検討されているワクチンパスポートについても、どれだけの国がこの台湾国産ワクチンを認めてくれるのか心配なところ。香港とかどう言う対応になるのか気になります。

とりあえず、今のところ僕は元気です。皆さんの参考になれば幸いです。